今回のmenu撤退について、ネットでは「新興勢力であるロケットナウの勢いが止まらない」「ロケットナウにとどめを刺された」「Woltも撤退して、これで上位3社のみつどもえ」といった意見が散見されるようだが……。
配達員の立場から言わせてもらうと、「最終的にすべての企業が撤退するんじゃないか」と危機感を覚えるほど、今のフードデリバリー業界は壊滅的な打撃を受けている、ように私個人としては感じてならない。実際、例えば3強の一角である出前館はずっと赤字が続いている状況だ。
もちろん私が働いているエリアのみが、たまたま注文数が減っている可能性はゼロではない。しかし都会である神戸市の一部地域でさえこの状況なのだから、他の地方都市も推して知るべしだろう。知名度やシェア率がそれほど高くないmenuの場合、より状況は厳しかったのではないか。
配達員は飲食店で他の配達員と“バッティング”することが多々あるが、私はこれまでに8000件以上の配達をこなしてきて、menuの配達員と遭遇したのは片手で数えられる程度しかない。また私はデリバリーを利用する側として、menuを使ったことは一度もない。注文数の母数は、元々それほど大きくなかったように思う。配達員の私ですら「一体誰が使っていたのか?」と思うサービスだったのだ。
公式サイトにある『今後の持続的なサービス提供が困難』という表現は、とどのつまり「やればやるだけ苦しくなる」といった状況だったのだろう。
最低賃金を下回るのはザラ
ただしこれは現在進行形で、menu以外で働く“デリバリー配達員”にも当てはまる。
配達員は時給制ではなく、こなした仕事の量によって報酬が決まる。今のトホホな状況で稼働することは、あくまで私個人としてはまるで「罰ゲーム」のように感じてしまう。なぜなら待機時間を含めた実働時間と報酬が、まったく割に合っていないから。
全国各地で最低賃金が上がっている今、デリバリー配達員の報酬が上がっている実感はない。むしろ注文数の減少等により、月々の報酬は下がっている印象さえ受ける。2年くらい前からは最低時給を下回ることはザラで、時給換算すると0円になる時間帯も珍しくない。


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