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最後に佐賀に行ったのはいつですか? というか、行ったことありますか?
何年前だったのか、もうはっきり覚えていない。佐賀に生まれ、佐賀に暮らしていた私の頭には、あのフレーズだけが焼きついている。
「さがしてください。佐賀県」
テレビCMで県が自ら、探してくれと頼んでいた。あの頃から、佐賀は探さないと見つからない県なのだという自意識が芽生えていた。でも考えてみると、知らないものは探せない。だから教えてあげるけん、佐賀のこと。まずは、食べもんの話から。
イカ刺しは、白じゃない
福岡で会社員として働いていた頃から、東京や大阪から転勤者がやってくると、休日に呼子のイカを食べに連れて行く。そして、驚く顔を見て満足している。
筆者がよく行くのは人気の店、萬坊だ。海中レストランで、席の窓から魚を見ながら食事ができる。休日は混んでいるので整理番号をもらって、呼子大橋の下を散歩したり、海を眺めたりして時間を過ごす。
よそから来た人がまず驚くのは、透明なイカの身体だ。エンペラとゲソの部分には、朱色の斑点が夜の街を照らすネオンのように点滅している。指でつつくと柄が変わる。まだ生きている証拠だ。コリコリの歯応えを楽しみながら、本当に新鮮なイカ刺しは白じゃないんだよと話す。
イカ刺しを食べ終わる頃、お店のスタッフさんが、「天ぷらにしますか? 焼きますか?」と聞きにくる。そして、イカの胴体とゲソがのった皿を持ち去る。
筆者は、絶対に天ぷらと決めている。さっきまで動いていたイカは、天ぷらになってもコリコリしている。骨もないので、子どもも喜んで食べる。塩で食べて、天つゆでも食べる。至福のひとときだ。


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