マセラティがSUVの「グレカーレ」にパワーアップなどの改良を施し、2026年7月おわりにイタリアでテストドライブの機会を提供してくれた。
私がドライブしたのはトップモデル「グレカーレ・トロフェオ」。全長4.9mの車体に、3リッターのパワフルなエンジンを搭載している。
市場で競合するのはポルシェ「マカンGTS」、メルセデスAMG「GLC」それにアウディ「SQ5」だそうだ。たしかに、どのモデルも走りの性能を強化したSUVという共通点がある。
グレカーレ・トロフェオは今回、フロント部分のデザインが変わった。「MCプーラやGT2ストラダーレとも共通のイメージを与えたかった」とは、マセラティのクラウス・ブッセ氏の言。
「それによって、マセラティのラインナップがすべて、ひとつの強固なイメージを形成するようになったのです」
15年からヘッドオブデザインとして、マセラティのチェントロスティーレ(デザインセンター)を率いているブッセ氏は、実車のとなりでそう説明してくれた。
「フランチャコルタ」であり「ランブルスコ」である
私はそもそも、グレカーレの元気な走りが好きなのだが、このクルマの価値は「高い快適性とすぐれたハンドリング、そして毎日使える多様性をすべてあわせ持っている」ところにあるとマセラティ。
思い返すと、マセラティはかつて、特別なシチュエーションで乗るスポーツカーのメーカーだった。さらにさかのぼれば、スタートはレーシングカーだったのだ。
いってみればシャンパーニュ、イタリアだとロンバルディアで作られる「フランチャコルタ」みたいなものか。
しつこくもう少し書くと、マセラティのあるエミリオロマーニャで発泡ワインといえば「ランブルスコ」。少し甘口で、プロシュットやパルミジャーノチーズと実によく合う。
ドライバーとの相性を大事にするのが、マセラティ。そこが食材との相性がよいランブルスコのイメージと重なる、と私は思っている。


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