有料会員登録 東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

ケニアの大繁盛女性店主に学ぶ考え方「観光客と地元客で値段が違う?」⦅視点の移動⦆で人類学的に物を売る方法

6分で読める
職場は未知の民族であふれてる
ケニアのマーケット会場でみた、コミュニケーションの本質とは? ※写真はイメージです(写真:alkir/PIXTA)

INDEX

「あの人、何を考えているんだろう……」
「伝えたつもりなのに、なぜかすれ違ってしまう……」
職場や家庭で、こんなもどかしさを感じたことはありませんか。実はこの悩み、「人類学」で解決できるかもしれません。
そう説くのは、ケニアのマサイの人々とのフィールドワークを経て人類学を学び、日本・オーストラリアの企業で営業として働いてきた松木省吾氏です。
新刊『職場は未知の民族であふれてる』では、人類学を職場や日常のコミュニケーションに使える実践技術として紹介しています。
ケニアでお土産を販売するマーケット会場で、押し売りをせず、静かに繁盛していた一軒の店には、人を惹きつけるコミュニケーションの本質がありました。

観光客に押し売りをしない店

『職場は未知の民族であふれてる: 人類学に教わるコミュニケーション技術』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

大学院で人類学を学び、ケニアのサバンナに広がるマサイの村でフィールドワークをしていた頃、私はマサイの人たちのビジネスを中心に調査していました。

その調査で出会ったマサイの女性店主のコミュニケーション術は目を見張るものがありました。

当時、村では、定期的にマーケットが開かれていました。そのマーケットには多種多様な人が出店しており、マーケット周辺の地域に住むマサイの地元住民だけでなく、ナイロビという別のエリアから物を売りにくる別の民族も来ていました。

マーケットは、ケニアでは「現金収入を得られる」数少ない機会です。会場は商売の熱気に満ちていました。

そんな中で外国人は目立ちます。商売人たちは想像通り、日本人の私を見るとすぐ、お土産を買わせようとたくさん話しかけてきます。あとで同行していたマサイの友人に聞いたところ、私には、地元の人に売る10倍の価格を提示していたようでした。

日本では店に行けば値札があるものですが、ケニアではその場で店主とお客の金額交渉があり、価格は相手によって変動します。そういう事情もあり、観光客と地元客で価格を変えられてしまうことも多くありました。

マサイの村ではそれが、あたり前の価格戦略だったのです。

2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数