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「億ション」という言葉に憧れた時代がある。
1億円超えのマンション、それが億ション。7戸のマンションを購入してきた私も、最初に買ったのは4000万円台の物件で、そのときこう思った。「いつかは億ション」と。億ションとそれ以外のマンションの間には中国の長江くらいの川が流れていると私は信じていた。40代以降の方なら「億ションに住むことは人生の成功の証し」との感覚をご理解いただけるのではないだろうか。
人口30万~50万人規模の地方都市で「億ションが即完売」
不動産経済研究所によると、2026年上半期(1~6月)の首都圏(1都3県)の新築マンション1戸当たり平均価格は前年同期比13.1%上昇の1億135万円となり、上半期として初めて1億円を超えたそうだ。衝撃なのは、これが東京だけでなく首都圏全体の平均だということだ。いつかは億ション、ではなく、普通に億ション。神奈川でも千葉でも埼玉でも億ション。そんな時代になってしまった。
この傾向は首都圏だけではない。いま静かに熱を帯びているのが、地方都市のマンション市場だ。人口30万~50万人規模の地方都市で、最上階や角部屋などの億ション住戸が販売開始と同時に即完売するケースが相次いでいる。
JR水戸駅徒歩2分の「デュオヒルズ水戸三の丸タワー」では、24年の第1期販売で最高2億円台を含むプレミアム住戸6戸が販売され、完売した。岡山駅徒歩3分の「プラウドタワー岡山」も、第1期164戸のうち34戸が1億円超だったが全戸が売れた。最高価格は最上階の3億6998万円である。人口約32万人の旭川市でも、市内初のタワマン最上階住戸が2億5000万円で販売されたという。

