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「ポジティブ思考で幸せになれる」は非科学的カンチガイ…心理学の権威が明かす「人間の幸福」の不都合な真実

4分で読める
リンゴを見つめる男性
リンゴが赤く見えるのは、脳がつくり出す“マジックショー”みたいなもの(写真:Graphs/PIXTA)

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世間には「幸福へのガイドブック」があふれている。
「幸せになりたければ、前向きに考えよう」「物事のとらえ方を変えれば人生は変わる」――そんなアドバイスを、一度は耳にしたことがあるだろう。
だが、本当に考え方を変えるだけで人は幸せになれるのだろうか。
世界的な幸福学の研究者であるエド・ディーナー教授の研究室に在籍し、長年客観的な幸福研究を続けてきた筆者が、大ベストセラーになった著書『幸福についての世界でいちばん冷酷なお知らせ』の中で、進化心理学の視点から「考え方を変えれば幸せになれる」という幸福論の限界を解き明かす。

幸せを「理性」だけで考えると間違える

『幸福についての世界でいちばん冷酷なお知らせ 進化心理学が教えてくれる“きれいごと抜き”の人生戦略』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

人生というのは葛藤の連続だ。この葛藤は人間の両面的な姿がいつも綱渡りをしている状態と言ってもいいかもしれない。

無意識的で動物的な「本能」が、意識的であろう、合理的であろう、とする文明人の「理性」と、1日のうちに何度も、いや生きている間じゅうずっとぶつかり合うのだ。

職場の上司にムカついてなんとか鼻を明かしてやりたいけれど、理性の声がそれを抑え込む。理性の辛勝。

みんながびっくりするくらいやせてやると決意したものの、結局夜中にラーメンを食べてから寝る。本能の圧勝。

人間の本来の姿ってどんなものなんだろう?

哲学者たちが数千年にわたってくり広げてきたこの論争に首を突っこむつもりはない。こうした人間の両面的な姿について触れたのは心理学という学問だ。

中でも、これまでの幸せに関する研究は、人間の「意識」レベルで進行する、かなり合理的な姿にばかり集中しているように見えるからだ。

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