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「難関大出身の新卒人材も来てくれるようになった。前は見向きもしてくれなかったが、好調な業績の影響だろう」──。
そう話すのは関東の地方銀行幹部。早稲田大学や慶応大学からの新卒入社人数がここ数年で如実に増えているという。一時は「構造不況業種」に位置づけられ、就活生からも忌避されがちであった銀行業界。しかし、この数年間で収益環境は大きく様変わりしている。
2025年度決算では、全国銀行107行のうち、実に59行が最高益を記録した。最終増益となった銀行数で見れば92行に上る。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、三井住友FG、みずほFGの3メガバンクも最高益を更新。3メガ合算での純利益はついに5兆円を突破した。
好調な業績を牽引するのは、拡大する国内資金利益だ。資金利益とは、貸出金利息や債券利息などの本業収入から預金利息などのコストを除いたもので、「金利による利益」とも言い換えられる。全国銀行合算の国内資金利益は、前年度比20%増となっている。

24年3月にマイナス金利政策を解除した日本銀行はその後も徐々に利上げをし、今年6月には政策金利が1%に到達した。これにより、銀行の貸出金や債券、日銀預け金の利回りが拡大しているわけだ。

40年ぶりに時価総額首位
株式市場での評価も一変している。26年7月13日には、三菱UFJFGが初めて時価総額で国内トップになった。金融機関がトップになったのは1986年の住友銀行以来の出来事で、40年を経ての銀行返り咲きとなる。
東証業種別株価指数でも銀行業は、20年ごろには120ポイント程度だったが、26年7月15日時点で760ポイントと6倍以上に跳ね上がっている。
まさに「わが世の春」を謳歌する銀行だが、その熱狂の裏でリスクの火種がくすぶり始めている。

