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2024年3月にマイナス金利政策が解除され、その後の3回の利上げを経て、日本でもようやく定着した「金利ある世界」。金利復活によって銀行は運用収益を上げやすくなり、その原資となる「預金」の重要性がかつてなく高まっている。
各地で預金をめぐる争奪戦が熱を帯びており、預金の「粘着性」に課題を抱える地方銀行では、資金を呼び込むための高金利キャンペーンを積極的に展開。法人預金でも、短期の定期預金に高金利を付けて多額の資金を獲得するケースが相次いでいる。地方公共団体などの公金預金をめぐっても、地銀の入札姿勢が積極化している。
もっとも、預金を高金利で集めれば、調達コストが膨らみ、利ザヤの改善効果を打ち消すことになる。高い金利で粘着性の弱い預金を集めても、さらに高い金利を提示する銀行が現れれば容易に流出してしまう。
加えて、「貯蓄から資産形成」の流れが強まる中、そもそも銀行は個人預金を伸ばしづらい環境にある。公金預金をめぐっても、基金などの待機資金を国債に振り向ける動きが加速している。さらに今後、個人向け国債の利回りが一段と高まれば、個人預金の大移動が起きる可能性がある。
こうした環境変化の中で預金を積み上げていくには、給与振り込みやクレジットカード決済などと紐づいた「生活口座」、企業の「決済口座」などを、過度にコストをかけることなく獲得していくことが肝要だ。こうした口座を増やし、定期的に預金が流入・滞留するエコシステムを構築できるかが問われている。
高金利で預金争奪戦の首位に
東洋経済では地銀全95行を対象に、26年3月期の預金量を集計して前期比の増減率などを調査した。その結果、21行で預金残高が前期を下回った。さらには預金を減らしている地銀だけではなく、急激に増やしている地銀でも重い課題を抱えている実態が浮き彫りになった。
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