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冷たいカップ麺そのものは珍しくない。これまでにも冷やし中華風の商品や冷製まぜそば、冷製パスタをイメージした商品は数多く発売されてきた。しかし、それらには共通点があった。いずれも最初は熱湯で麺を戻し、その後に湯切りをしてから冷水で締めたり、冷たいスープにしたりして作るスタイルだったのだ。つまり、どれだけ「冷たい商品」に見えても、本質的には熱湯が必要だった。
「冷しカップヌードル」はどこが革新的なのか?
そんなカップ麺業界の常識を根底から覆す商品が登場する。日清食品が7月20日に発売する「冷しカップヌードル」だ。開発期間は5年。特許取得済みの「コールドリハイド製法」を採用し、冷蔵庫で冷やした冷水だけで麺を戻せるという。
一見すると「夏向けの変わり種商品」のように見える。しかし実際に食べてみると、その印象は大きく変わった。
これは単なる冷たいカップ麺ではない。「熱湯がなければ成立しない」という即席麺の前提そのものに挑戦した商品なのである。
カップ麺の最大の発明は何だったのか。容器だろうか。保存技術だろうか。もちろんそれらも重要だが、多くの人にとってカップ麺とは「お湯を注げば食べられる食品」である。
1971年にカップヌードルが発売されて以来、この基本構造は変わっていない。乾燥した麺に熱湯を注ぎ、数分待って食べる。お湯を使うことは、呼吸をすることと同じくらい当たり前の前提だった。

