ファミリー層に限らず、女性同士、カップル、シニア、それぞれの時間消費を同じ店が受け止めている。Merengueがたまプラーザで作ってきたのは、特定の客層向けの店ではなく、郊外の日常の中に小さな非日常を差し込む場だったのかもしれない。
では、RYコーポレーション全体の成長戦略の中で、Merengueというブランドはどこまでの存在になっていくのか。
コナズ珈琲だけじゃない、Merengueの拡大が示す進化
RYコーポレーションは非上場企業であり、Merengue単体の売上は公開されていない。その一方で、トリドールホールディングスの2025年3月期決算説明会資料では、コナズ珈琲の売上収益は114億1500万円と開示されている。すでに日本全国で50店舗以上があるコナズ珈琲と単純比較はできないものの、ひとつの比較対象にはなる。
コナズ珈琲は「いちばん近いハワイ」を掲げるハワイアンカフェ・レストランとして、各地に店舗を展開してきた。一方Merengueは、Cafe & Restaurant型、Steak & BBQ型、ホテル型と、同じブランド名のまま立地や施設に応じて店の形を変えている。
2010年代には、パンケーキが人気を集め、ハワイアンカフェも注目を浴びた。しかし今回取材して見えたMerengueは、パンケーキを入口にしながら、食事やカフェ、ホテル、夜利用までを受け止めるブランドだった。
今起きているのは、ハワイアンカフェブームの単なる再来ではない。パンケーキの終日食化という、食文化の進化であり、深化なのだ。

