ビタミンCほど、有名かつ身近な栄養素は少ないでしょう。
「風邪を防ぐ」「免疫力を上げる」「がんを予防する」「肌がきれいになる」。こうしたイメージは広く浸透し、ドラッグストアに行けば、ビタミンC入りのサプリメント、飲料、ゼリー、化粧品が数多く並んでいます。
ビタミンCが人体に不可欠な栄養素であることは、間違いありません。人間は多くの動物と違い、体内でビタミンCを十分に作れないため、食事から毎日摂取する必要があります。極端に不足すると、歯茎から出血したり、傷が治りにくくなったり、強い倦怠感などが出たり、といった症状が起こります。
これは古くから壊血病(かいけつびょう)として知られているビタミンC欠乏症です。
生命活動を支えるビタミンC
ビタミンCは体内でさまざまな化学反応を助ける黒子のような存在です。
代表的なのが、コラーゲン合成です。コラーゲンは皮膚、血管、骨、歯茎、腱などを支えるたんぱく質で、ビタミンCはこのコラーゲンの合成を助けます。ビタミンCが極端に不足すると出血しやすくなったり、傷が治りにくくなったりするのは、コラーゲンが合成されにくくなるためです。
また、ビタミンCは鉄の吸収を助けます。大豆製品や小松菜、ほうれん草などの野菜に含まれる鉄は、肉や魚に含まれる鉄に比べて吸収されにくい性質があります。ビタミンCを一緒に摂ると鉄が吸収されやすい形になり、体内に取り込まれやすくなります。

