大量仕入れによるスケールメリットを生かすことで、一般的な外食チェーンよりも有利な条件で仕入れられるという。
さらに牛肉の仕入れ自体にも独自の強みがある。
中編でも取り上げた通り、プレミアムカルビでは一頭買いではなく、部位ごとに箱詰めされた「ボックスビーフ」を中心に調達。梅岡さんはアメリカなどの生産現場へ足を運び、「こういう肉が欲しい」「こんな形にできないか」と現地で直接交渉を重ねている。
「希少部位を何千頭分と集めて商品化をお願いしたこともあります」
店舗数がまだ二十数店舗にとどまるため、大手チェーンほど大量調達を必要としないことも強みだ。市場に大量には出回らない部位も柔軟に仕入れられるという。
副食材でコストを抑えながら、肉は独自開拓したルートで調達する。こうした仕組みによって、牛ヒレやミスジといった希少部位を含む充実したコースを提供できているのだ。
「牛肉以外の部分でなるべくコストを抑え、その分を牛肉に再投資しています。この仕組みがあるので、メリハリのある原価設計になっています」
セントラルキッチンで効率化を進める
デザートづくりにも効率化の仕組みがある。
2024年、神奈川県横浜市泉区にセントラルキッチンを建設した。焼き菓子の焼成やケーキの製造など、高度な技術が必要な工程を集約するためだ。
一方、各店舗には半製品の状態で届ける。店舗のパティシエはクリーム絞りなど仕上げやデコレーション、グラスデザートの製造に集中できるため、品質を維持しながら作業負担を軽減できる。

