1990年代以降のグローバル化の進展に伴い、多くの日本企業が海外進出を加速させてきた。なかでも中国は、巨大な市場規模や豊富な労働力を背景に、日本企業にとって最も重要な進出先の一つとして位置づけられてきた。しかし、近年はコロナ禍による都市封鎖や米中対立の長期化、日中関係をめぐるさまざまな課題を背景に、「脱中国」が語られる機会も増えている。
では実際に、日本企業の中国進出はどのように変化したのだろうか。東洋経済オンラインは『海外進出企業総覧 [国別編]』のデータを基に、「【中国】業種別の進出社数ランキング」と、「省・直轄市別の現地法人数(上位10省・直轄市)」を集計した。
今回は、コロナ禍の影響が色濃く反映された『海外進出企業総覧2021年版』(調査時点:2020年10月、2020年12月まで判明した内容を収録:日本側出資企業数5387社を収録)と、最新の『海外進出企業総覧2026年版』(調査時点:2025年10月、2025年12月まで判明した内容を収録:日本側出資企業数5527社を収録)を比較し、この5年間で中国進出企業の顔ぶれがどのように変化したのかを探った。
増えている業種と減った業種の両方がある
中国に進出する日本企業全体で見ると、現地法人数は減少している。『海外進出企業総覧2021年版』では6985社だった現地法人数は、『海外進出企業総覧2026年版』では6589社となり、この5年間で396社減少した。
東洋経済独自の68業種分類で見ると、50業種で現地法人数が減少した一方、18業種では増加した。中国進出全体は縮小傾向にあるものの、一部業種では依然として進出拡大が続いている。
今回利用した「海外進出企業データ」は、データでも発売している。販売サイトはこちら。
増加した業種は、化学卸売、金属製品、統括会社、精密機器、ゴム製品、医薬品、銀行、生命保険など18業種に及ぶ。なかでも最も増加したのは化学卸売である。現地法人数は2021年版の226社から2026年版には237社となり、11社増加した。これに続くのが金属製品、統括会社、輸送用機器卸売で、それぞれ5年間で8社増加した。


