最近、うどんチェーンがやたら個性的になっていないか。北九州発祥の資さんうどんが東京・千葉へ出店を広げ、「肉讃岐」を名乗る新業態まで現れた。そのネーミングから、焼肉きんぐや丸源ラーメンを運営する物語コーポレーションの店だと気づく消費者は多くないだろう。だが、「肉讃岐」という3文字の中に、この会社の業態開発哲学がそのまま入っている。
2026年5月27日、神奈川県座間市のロードサイドに「肉讃岐 もっちりうどん源次郎」が開いた。「うどん専門店への参入」という説明は正確だが、十分ではない。なぜ「讃岐」の前に「肉」がつくのか。その問いは、店で実際に食べてみるとよりはっきり見えてくる。
そして、もう一つ意外だったのが、うどん店なのに店員との会話が多いことだった。鰹節の説明、メニューの案内、席で待つ時間。セルフ式のうどん店とは違う、「迎えられて食べる」感覚があった。
まず、食べてわかる「肉讃岐」の設計
店に入ると、まず目に入るのは鰹節だった。スタッフは客を席へ案内する前に、削りたての鰹節やだしへのこだわりを説明する。セルフ式のうどん店なら、注文口へ進み、麺を受け取り、会計へ流れるところだが、源次郎では最初から店側との会話がある。
注文したのは、店名にもつながる肉讃岐うどんだ。器の中では、太めの麺の上に肉が重なり、うどんでありながら肉の存在感がかなり大きい。商品名に「肉讃岐」と掲げる意味は、実物を見るとよくわかる。
