乗り出したのは、ES350hのAWDモデル。後輪の駆動力もしっかり感じられ、余裕をもって流れのペースに乗ることができ、場合によってはリードだって奪える。ダッシュ力で前輪駆動版の上をいく。
印象的だったのは、エンジンの作動音が抑えられていたこと。最近のハイブリッド車は、エンジンが始動するタイミングが早めだけれど、アクセルペダルをジェントルに踏んでの加速では、耳障りな音はほぼ聞こえない。
路面状態が、日本の高速道路なみに悪いところが多いので、しようがないのだろうが、往々にして路面からの突き上げを強く感じる場面があった。
しかし、一般道、それも交通量が少ないラホヤ近辺の丘陵地帯では、ぴったりと路面に吸い付くような走り。さまざまなサボテンをはじめ、見たことのない植物に囲まれた景色とともにドライブが楽しめた。
よりさまざまな状況で運転を堪能したいなら、ES500eとES350eのBEVコンビがさらに上をいく。
レクサスでいうとSUVモデルに広範囲で使われている「GA-K」なるプラットフォームをもつES。専用のチューニングが効いているのだろう。BEVもHEVも、ハンドリングはたいへん気持ちのよいものだった。
サイズを感じさせないポテンシャルの高さ
トップ・オブ・ザ・レンジ(ラインナップの頂点)にあるES500eは、DIRECT4を搭載。
車輪速度センサー、加速度センサー、(タイヤの向きである)舵角センサーなどを用いて、前後のモーター出力を制御する技術だ。ドライブにおいては、これも功を奏している。
巡航時と加速時、あるいはカーブを曲がっていくとき――、場面に応じて前後輪へのトルク配分を変えていく。「前輪0:後輪100」から、「前輪100:後輪0」まで、変化の幅が大きいのも特徴だ。
全長5mを超えるセダンで、山岳路をがんがん飛ばそうなんていう人がどれだけいるかわからないけれど、ドイツのライバルにはそういうクルマが多い。ポテンシャルの高さは大事な要素なのだろう。
走りはたしかによくて、インターステーツでは驚くほど速く、ラホヤの海岸から丘陵地帯に入ったワインディングロードでは、ファン・トゥ・ドライブぶりを発揮してくれた。
