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新幹線が走れない?「インド高速鉄道」の重大局面 欧州勢が信号システム受注、日本式と共存できるのか

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インド鉄道幹部 新幹線総合車両センター視察
JR東日本の新幹線総合車両センターを視察するインド鉄道省の幹部ら=2011年(記者撮影)
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日印による共同調査と並行して、2011年にはインド鉄道省から局長クラスの幹部12人を招待して、JR東日本の新幹線総合車両センター、川崎重工業、日立製作所の工場を視察させた。新幹線技術の優位性をその目で直接確かめてもらうことが目的だった。

こうした地道な努力も奏功し、2013年に日本は予備調査に続く本格調査を逆転受注した。実際の調査はJR東日本グループの「日本コンサルタンツ」を代表とする企業連合が担当している。この調査は東北新幹線「E5系」をベースに開発した車両を導入する前提で進められた。最終的に日本はフランスを退けて受注にこぎつけ、2015年12月の日印首脳会談で新幹線方式の導入に関する覚書が交わされた。

川崎重工業の工場で製造中のE5系新幹線の前で握手するインドのモディ首相と安倍晋三首相(当時)=2016年11月(写真:Bloomberg)

「新幹線方式」とは何か

では、ここでいう「新幹線方式」とは何か。JR各社やメーカー・商社などを会員とする国際高速鉄道協会(IHRA)は、新幹線の安全性・信頼性、そして高速・大量・高頻度輸送を実現する基本思想として「クラッシュアボイダンス(衝突回避)の原則」を挙げている。

道路との平面交差のない高速旅客鉄道専用線と、速度を制御して先行列車との距離に応じて自動的にブレーキがかかるATCシステム(自動列車制御装置)の2つの仕組みにより、衝突の可能性を完全に排除するというものだ。

これに対して欧州の高速鉄道は、専用線のほかに都市部などで在来線に乗り入れる方式を取る。そのため、踏切があるといった物理的な違いのほか、信号システムにも大きな違いがあり、ATCではなく、欧州で統一された信号システムである「ETCS(欧州列車制御システム)」を採用している。

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