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斎藤幸平が警告「わかったつもりが一番危ない」…AI時代を生き抜くための、「違和感」と向き合う読書術

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「わかったつもり」になっていた本でも、そこに別の視点が浮かび上がってくることがあります(写真:zon/PIXTA)

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気候変動、戦争、そしてAIの急速な発達——私たちは「マニュアルでは対応できない」転換期を生きています。そんな時代に、経済思想家の斎藤幸平氏が新刊『血肉となる読書』(共著)の中で勧めるのは、名著を「わかったつもり」で終わらせず、何度も読み返すこと。そして、本の中で出会った「違和感」を大事にすることです。斎藤幸平氏の執筆パートより、一部抜粋・編集してお届けします。

現代ではより問題が複雑になっている。それでも読書で何かが変えられるか?

転換期を迎えている今、「考える力」が絶対に必要

これからの時代は、人類が体験したことのない気候変動がやってきます。また、世界各地で戦火が起こり、少し前までは考えられなかったような力の政治がはびこっている。さらにはAIの急速な発達が、情報発信のあり方にも大きな変化をもたらしています。私たちの社会全体が、これまでとはまったく異なったものになっていく転換期を迎えていると言えるでしょう。

何が起こるかわからない転換期の時代を生き延びるには、本を読むことで養われる「考える力」が絶対に必要です。

そんな時代に意識したい読み方があります。それは同時代の流行書ではなく、過去の名著を手に取るということです。戦争や災害をはじめさまざまな激動を生き抜いてきた人たちが残してくれたものを読み、その体験を学ぶのです。

まずは現状の認識から共有しましょう。

2024年8月から、私はドイツ・ハンブルクの研究所の誘いを受け、研究生活を送る機会に恵まれました。7年ぶりのドイツでの生活。しかしそこで見えてきたのは、私が学生として過ごした6年間とは大きく異なる光景でした。

研究所での私の役割は、気候変動問題に取り組むための新しい経済システムについての共同研究。日本では気候変動への取り組みがなかなか盛り上がらない中、環境先進国といわれるドイツで脱炭素化への展望を切り拓きたいというのが、ドイツ滞在を決めた理由の一つでもありました。

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