週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
ライフ

「"消えた死刑囚"を追う」資料集めに数十万円…戦後死刑囚のすべての情報を集め続けるデーターベース管理人「執念の理由」

6分で読める
記者の取材に応じる笑月さん(2025年11月、東京都内で、弁護士ドットコムニュース撮影)

INDEX

死刑は、国家が人の命を奪う究極の権力行使だといわれる。にもかかわらず、日本ではその実態がほとんど明らかにされていない。むしろ隠されているのが実態だ。

存続か廃止か。判断の材料が乏しいままでは、国民的な議論が深まるはずもない。

そうした「空白」に挑んでいる人がいる。死刑囚に関する膨大なデータを集積したサイト「刑部(ぎょうぶ)」を運営する笑月(しょうげつ)さんだ。

一体、何者なのか。なぜ、ここまで調べ続けるのか。取材を依頼すると、匿名を条件に、快くインタビューに応じてくれた。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)

「無実の人が国に殺された」衝撃が原点

──死刑に関心を持ったきっかけは?

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

もともと歴史が好きで、中学生の頃からサスペンス小説をよく読んでいました。そのうち、「実際の事件はどうなっているのか」と気になるようになったんです。

高校生の頃、佐木隆三さんの『殺人百科』を読んで、1951年の連続強盗殺人事件で死刑になった男について知りました。共犯者が取り調べの段階で「あいつは見ていただけだ」と供述していたという内容でした。

そのとき、「人を殺していないのに死刑になった人がいるのか。国に殺されたのか」と衝撃を受けました。それが、死刑について調べ始めたきっかけです。

次ページが続きます:
【国会図書館や地方紙をたどる“手作業”】

2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象