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「"消えた死刑囚"を追う」資料集めに数十万円…戦後死刑囚のすべての情報を集め続けるデーターベース管理人「執念の理由」

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記者の取材に応じる笑月さん(2025年11月、東京都内で、弁護士ドットコムニュース撮影)
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しかし、1963年の通達で、外部の人が死刑囚と手紙のやり取りをすることが制限されて以降、処刑や死刑囚の実態はほとんど表に出なくなりました。1960年代から80年代にかけては、いわば“暗黒時代”です。

文献には、終戦直後に減刑と引き換えに人体実験がおこなわれた可能性を示す記述や、統計上行方不明になっている受刑者の記録なども残されています。処刑日がGHQの資料と食い違っているケースもありました。

また、2010年までは暦年でまとめられていたデータが、2011年以降は年度ベースに変わるなど、不自然な点もあります。

「刑部」には、死刑囚に関する情報が集積されている(画像:弁護士ドットコムニュース)

「冤罪を防ぐには死刑はダメ」現在の結論

──死刑制度をどう考えますか。

過去の多くの事件を見ていると、これほどの事件を起こしてしまったら死刑しかないんじゃないかと感じることもあります。

ただ、人間は神様じゃないので、間違える。冤罪の可能性はゼロにはできません。

一度執行してしまえば、二度と救えない以上、冤罪を防ぐという観点からは、死刑は認められないという考えです。現時点では、仮釈放のない終身刑の導入が現実的ではないかと思っています。

ただし、この考えを他人に押し付けるつもりはありません。被害者遺族に同じことを言えるかと問われれば、簡単ではありません。

あくまで、現時点での自分の結論に過ぎません。正しいとも思っていませんし、最終的な答えでもありません。

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【「すべて公開して議論すべき」】

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