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ライフ #東京で最初に住んだ街

「え、昭和にタイムスリップした?」 札幌のニュータウン出身の19歳女子が上京して住んだ「レトロすぎる」横浜の街の実態

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文芸を学ぶため、札幌から上京した筆者が暮らした西谷(写真:筆者撮影)

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進学、就職、結婚…人は様々な理由で上京する。しかしずっと同じ街に暮らすとは限らず、一度引っ越すと、その街に何年も足を運ばないケースも――本連載ではそんな想い出深い街を様々な書き手が久しぶりに歩き、想い出の中の街と現在の街を比べていきます。第12回は、ライター・エッセイストの吉玉サキさんが、西谷(にしや)で過ごした日々を振り返ります。

2003年、当時御茶ノ水にあった文化学院に進学した。今はもうない学校だ。文化服装学院と間違われがちだが服飾の学校ではない。じゃあ何の学校なのかと問われれば、「芸術全般……?」とこちらも自信のない回答をしてしまうような、曖昧な学校だった。

区分としては専門学校になるのだが、社会に出て役立つような知識は何ひとつ学べず、新卒で就職する学生がほぼいない。作家志望だった私は文芸を学ぶため、札幌から上京した。

昭和にタイムスリップしたかのような街

学校は御茶ノ水なのだが、私が住むことになったのは横浜市だった。最寄り駅は、横浜駅から相鉄本線各停で7駅の西谷駅。今は快速が止まるようになったし、JR相鉄直通線ができたため御茶ノ水まで1時間程度で行けるが、当時は相鉄線と東海道線と中央線を乗り継ぐ必要があり、1時間半かかった。

なぜそんな不便な場所に住むことになったのかというと、父が住んでいたからである。

中小企業に勤める父は、私が高校生のときから西谷で単身赴任をしていた。父が住むアパートは会社が借りているものだったが、アットホームな会社なので、娘を住まわせることを許可してくれたらしい。西谷駅から徒歩8分の1LDKだ。6畳の和室を私が使わせてもらい、父はリビングに布団を敷いて寝ることになった。

西谷は、2003年の当時ですら、「え、昭和にタイムスリップした?」と思うほど古めかしい街だった。

【写真を見る】「え、昭和にタイムスリップした?」 札幌のニュータウン出身の19歳女子が上京して住んだ「レトロすぎる」横浜の街の実態(11枚)

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【商店街やレトロな街並みにウキウキ】

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