48年前に佐賀県嬉野市で創業し、北部九州に13店舗、ベトナムに2店舗を展開するレストラン、ハンバーグ&ステーキ「ぎゅう丸」。看板商品の肉汁あふれるハンバーグとコーンポタージュにパイ生地をのせて焼き上げたパイ包みスープは、どのようにして生まれたのだろうか。
ぎゅう丸ゆめタウン博多店に、創業者であり現会長の近藤浩さん(72)と、息子で2代目社長の近藤直樹さん(36)が来てくれた。
「狙って作ったのではなく、ぜんぶ、結果論」
そう語る背景には、浩さんの哲学があった。すべての始まりは、嬉野にある。温泉街から車で約10分、国道34号を長崎方面へ走った県境の峠の手前。ぎゅう丸の前身は、その不便な立地で始めた小さな喫茶店だった――。
車で30分かけてでも来たい店を
創業者の近藤浩さんは、もともと料理人を志していたわけではなかった。ただ、洋食の道に進めば仕事で海外に行けるかもしれないとの漠然とした思いから、高校を卒業すると長崎市内や佐世保のレストランで7年間働いた。和食の料理人だった父が亡くなり、地元の嬉野に呼び戻されたのは1978年頃。25歳の時だった。
「都会はよかった。仕方なく帰ってきた」と振り返る。
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【「自分が客だったら、この料理に1500円を払うだろうか?」】
