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ビジネス #変わり続けるロングセラー

「置いても売れないと小売店が敬遠」「社内でも神聖化されていた」…牛乳石鹸「赤箱」が「青箱」に"食われていた"納得の事情

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牛乳石鹸共進社が製造する「赤箱」は1928年に発売されました(写真:牛乳石鹸共進社)

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多くの人が親しんできたロングセラー商品。馴染みある姿ゆえに「昔と同じ」と思いがちだが、むしろロングセラーほど、時代に合わせて変わり続けているものだ。では、あの商品は、どこをどう変えてきたのだろうか――。
多くの企業ストーリーを叙情豊かに描いてきたライター・弓橋紗耶さんが綴る連載「変わり続けるロングセラー」。連載第1回は牛乳石鹸共進社「カウブランド 赤箱」を取り上げる。

想定客数を1日で達成した、イベント初日

「大変なことになってます!お客様がとんでもなく並んでて、人手がまったく足りません。今から来れる人は、全員来てください!」

休日の朝。スマホに入った上司からの緊急連絡で、目が覚めた。現場に向かうと、目を疑うほどの行列が伸び、並べたそばから商品が続々と売れていく。「イベントを成立させなければ」と上司は会場と倉庫を4往復したが、すぐに商品が品薄になる有り様。ふと見れば、緊急応援でやって来た社員がバックヤードに引き込まれ、せっせと配布物のセッティングを手伝っていた。

「想定外だ……!」

目まぐるしい忙しさのなか、牛乳石鹸共進社 マーケティング部の藤松さんは、うれしい悲鳴を懸命にこらえていた。

予測を超える盛り上がりを見せた現場は、2018年9月に同社が初開催したリアルイベント「赤箱 AWA-YA in KYOTO」だ。定番商品「カウブランド 赤箱」(以下、赤箱)のブランド体験をメインに、泡のハンドパックやオリジナルグッズを期間限定で販売するショップとして、オープン初日を迎えていた。

「赤箱 AWA-YA in KYOTO」。約2週間の開催期間で、来場者は延べ1万2000人に上った(写真:牛乳石鹸共進社)
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【イベント開催期間中、来場者は延べ1万2000人に】

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