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「机上には、書きかけの原稿」朝ドラ「ばけばけ」セツに看取られ54歳のハーンは"遠い旅"へ

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  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)

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(写真:Graphs / PIXTA)
NHKの連続テレビ小説「ばけばけ」がいよいよ最終回を迎える。明治時代の作家・小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルにした物語である。ギリシャに生まれて、アイルランドで幼少時代を過ごしたラフカディオ・ハーンが日本に渡ったのは、40歳のとき。翌年に小泉セツと結婚し、46歳で日本国籍を取得。小泉八雲として第2の人生を送った。「耳なし芳一」などの『怪談』で知られる小泉八雲と、その妻の小泉セツは、どんな生涯を送ったのか。『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』の著者で偉人研究家の真山知幸氏が解説する。
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瘤寺の木が切られて意気消沈したハーン

東京では、富久町にある高台で見晴しのよい家で住んだ、ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲と、妻のセツ。

近くにある瘤寺がお気に入りスポットで、2人は散歩のたびに立ち寄ったが、ある日、ハーンが「おお、おお」と驚きを見せた。その視線の先を見ると、大きな杉の木が3本も切り倒されていた。

ハーンは「寺が貧乏なので木を切って売ったのに違いない」とセツに言うと、こう嘆いた。

「ああ、何故私に申しません。少し金やる、むつかしくないです。私、樹切るより如何に如何に喜ぶでした。この樹幾年、この山に生きるでしたろう、小さいあの芽から」

すっかり落ち込んだハーンは帰宅後も書斎の椅子に腰かけながら、物憂げな表情を浮かべたという。

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【気落ちするハーンを見て、引っ越しを決意】

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