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700度に焼けた青銅板を投げ入れる
燃え盛る加熱炉から、真っ赤に焼けた円形の青銅板を取り出す。手元は手袋1枚だ。金バサミを使っているとはいえ、炉の温度は700度。熱いのではないか――そう考えている間も職人は赤々とした青銅板をプレス機に置き、ガチャンと挟む。出てくると中央がポコっと盛り上がっていた。「カップ」と呼ばれるシンバル中央部分が成形されたのだ。それを再び燃え盛る炉に戻し、約3分後に取り出して水場へ――シュッと投げ入れた。
ジュッ。白い蒸気が一気に立ちのぼり、血にも似た金属臭が熱気と共に漂う。
1メートル離れていても、顔にバーナーを近づけられているような暑さに汗がつたった。
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【「ないなら、つくってみませんか」】
