
あまりの低賃金に「給料日のたび、自分はなんのために働いているんだろうと思います」と落ち込むマサアキさん。物価の安くない沖縄で、最低賃金952円とほぼ同じ時給では、人間らしい生活をすることは難しい(画像:マサアキさん提供)
現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。
今回紹介するのは「ASDとADHDと診断され、それが原因で退職し、現在は支援機関の力を借りて障害者雇用で勤務しつつ、月に1回心療内科に通院しています」と編集部にメールをくれた30代男性だ。
食料品の価格は首都圏並みか、むしろ割高
大根198円、卵1パック198円が「お1人様1点限り」。沖縄の地元スーパーのチラシに掲載された目玉商品である。ほかには牛乳1パック278円、400グラム入りヨーグルト168円、納豆3パック118円など。どれも首都圏の販売価格と変わらない。

目玉商品の大根や卵の価格は首都圏と変わらない。それどころか船で輸送される野菜を中心に割高感すらある(画像:マサアキさん提供)
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