年収は1/3に「それでも名物DがTBSを辞めた」理由 大前プジョルジョ健太さんが辿る「奇異な人生」

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大前さん
TBSを退職後、無職や引っ越しセンターなどでのアルバイトを経験。最近は、バラエティ番組『国境デスロード』(ABEMA)の撮影で世界中を飛び回っていた大前プジョルジョ健太さん(写真:ABEMA提供)

「気づいたらTBSを退職していました。当時28歳だったんですけど、自分の将来を考えたときに『本当にこのままでいいのか』という不安があって……」

映像ディレクターの大前プジョルジョ健太さん(以下、大前さん)が2024年1月にTBSを退職したとき、多くの人は驚いた。

なぜなら彼は、バラエティー番組『不夜城はなぜ回る』でギャラクシー賞を受賞し、将来を有望視されていた新進気鋭の映像ディレクターだったからだ。

安定した収入を捨て、無職となった大前さんは、なぜTBSを退職する道を選んだのか。

『不夜城はなぜ回る』は、真夜中に明かりが灯っている場所「不夜城」にいる人は何をしているのか、体当たりで取材をして明らかにしていく番組だった。今回、取材して見えてきたのは、彼こそ取材対象者になりうる“奇異”な人生を送っているということだ。

【写真を見る】借金7000万を抱え…TBSを辞め、家を持たない大前さんの「驚くカバンの中身」(8枚)

飛田新地の近くで生まれ、ホームレスの友人がいた

大前さんは1995年、日本人の父、インドネシア人の母のもと、大阪で生まれた。彼の実家から自転車で10分くらいの場所には「現代の遊郭」飛田新地があった。

「小さい頃、よく飛田新地に間違って入って『ここに子どもは入ってくんな』と言われていました。大学1年生のときに帰省して、たまたま前を通ると『お兄ちゃん遊んでいきなよ』と声をかけられて、『僕も大人になったんだな』としみじみ感じました」

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