しかし、そうした対応がすべての薬局やドラッグストアで正しく行われていたわけではない。
厚生労働省が2023年度に行った調査では、濫用のおそれのある医薬品について複数の購入を求められた際、販売方法が適切だった店舗は全体の約8割。残りの19.1%の店舗では店員から質問などをされずに購入できたという。またインターネット販売でも質問などをされずに購入できたケースが調査全体の17.9%となった。
今回の改正では理由や氏名などの確認も改めて薬機法で義務付ける。省令ではなく、薬機法そのものに規定を設けることによって、薬局や店舗の対応をさらに厳格化しようとする狙いだ。
全国のドラッグストアが加盟する日本チェーンドラッグストア協会も、厚生労働省が示した案におおむね賛同し、対応の強化を検討している。
協会は今後、独自に加盟店舗向けのガイドラインを策定。濫用が疑われる客が購入しようとした際、特徴や名前のイニシャルを記録して店舗の従業員の間で共有することなどを検討していくという。
対策を進める薬局、「当たり前」の難しさ
制度改正や業界団体のガイドラインの策定を前に、対応を見直した薬局もある。東京・新宿区を中心に約30店舗を展開するクスリの龍生堂薬局は、2024年11月からチェックシートを導入した。
濫用のおそれのある医薬品も含め、すべての医薬品について購入を求められた際には誰が使用するのか、使用する人の年齢はいくつか、複数の購入を希望する場合には特別な理由があるのかなど10項目余りを薬剤師などが確認。濫用が疑われる場合にはその場で販売を拒否している。
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