ファミマ弁当「涙目シール」を貼る深謀な仕掛け 「たすけてください」と訴えるイラストの効果は?
一つ目の実験では、本当に悲しんでいる真の悲しい表情と悲しんでいるフリをしているウソの悲しい表情を参加者に見せ、その後の行動変化を検証しました。
最初の実験では、実験参加者に、「これから見る映像は、あるテストを受け、その結果を初めて聞いている人の反応であり、よくできた人もいれば、失望するようなスコアをとった人もいます」という説明をし、真の悲しい表情、あるいは、ウソの悲しい表情をしている人の映像を見せます。
参加者は、悲しい表情が真かウソかは知りません。そして、この人物にどの程度共感し、テストを再受験するのにいくら寄付したいかを尋ねます。
もう一つの実験では、実験参加者に、「これから見る映像は、愛する人が行方不明となり、インタビューを受けている人の様子です」という説明をし、真の悲しい表情、あるいは、ウソの悲しい表情をしている人の映像を見せます。参加者は、悲しい表情が真かウソかは知りません。そして、この人物にどの程度共感し、いくら寄付したいかを尋ねます。
共感度に差が出る
実験の結果、2つの実験とも、ウソの悲しい表情に比べ、真の悲しい表情により共感し、より多くのお金を寄付したいとする傾向にあることがわかりました。
どちらの表情も口角が引き下げられる動きは共通しているのですが、真の悲しい表情には、ウソの悲しい表情にない特徴があります。それは、ハノ字の眉、正確に表現すると、「眉の内側が引き上げられる+眉が中央に寄り引き下げられる」動きのコンビネーションです。
この動きは信頼できる筋肉と呼ばれており、意図的に動かすのが難しいことがわかっています。実験参加者は、悲しい表情が真かウソかは知らなかったため、意図せず、ハノ字眉に反応していたのだと考えられます。
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