和田秀樹「学歴ではない本当に頭がよい人の特徴」 日本人は頭のよさを固定的なものだと思っている
言語理解などを司る側頭葉や、計算理解などを司る頭頂葉といった部位の機能が、高齢になっても比較的衰えにくいのに比べ、前頭葉は、早い人では40代から縮んでしまうことがわかっています。
つまり医学的に見て、多くの場合、人の脳は前頭葉から老化していくということです。
前頭葉は感情や意欲、創造性を担う部分ですから、このエリアの働きが悪くなると、感情のコントロールができなくなったり、感性が乏しくなったり、あるいは意欲や積極性が低下してしまったりということが起こります。
公共の場で怒りを噴出させている高齢の方は、前頭葉の機能が衰退してしまっている状態だと考えられます。
このような感情部分の衰えを皮切りに、やがて脳のほかの機能や体、そして見た目も老いていってしまうのです。
脳も「どの部位を鍛えたいか」を意識する
反対に言えば、前頭葉を活性化させ、鍛えることで、人は若々しく、賢くいられるということです。それは体や見た目の老化の停止にもつながっていきます。
たとえばお腹まわりをスッキリさせたいと思ったら、腹筋運動を頑張るのが効果的ですよね。それと同じく、脳も「どの部位を鍛えたいか」を意識し、それに合った行動をとることが大切なのです。
もちろん、読書をしたり、計算ドリルをしたりするのもよい習慣だと思います。ただ、「前頭葉を鍛える」ということに関しては、これらの行動は残念ながらあまり効果を発揮しません。
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