自由研究の定番「実験」「工作」「調べ学習」
自由研究といえば「実験」「工作」「調べ学習」だろう。まずは、この自由研究の代表とも言うべき、これらのテーマを広く紹介している企業のホームページを紹介しよう。
まずは自動車大手・ホンダが運営する「Honda Kids」の自由研究ページ。小学校1年生から6年生まで学年別、実験、観察・調べ学習、工作の3つのカテゴリー別に検索ができる。全部で105テーマあるが、一目でどんなものが作れるのか、どんな実験なのかがわかり、やり方も丁寧に解説されている。
セラミックメーカー・日本ガイシの「夏休みの自由研究スペシャル2023」では、「難しいけど、友達に自慢できる!実験・工作」「短時間でできる実験」「カラフルできれい!おいしい実験がいっぱい」「一緒にSDGsについて考えてみよう」という独自の切り口で、化学系の自由研究を中心に32テーマが紹介されている。
調べ学習で紹介しておきたいのが、総務省統計局の「なるほど統計学園」というサイトだ。総務省などがまとめているさまざまな統計データの探し方、グラフの作り方、特徴の捉え方などを初級、上級に分けて紹介している。
例えば、「日本の人口〜過去・現在・未来」「都道府県の人口密度」「日本の人口の男女比」を調べるなら国勢調査。「日本の住宅事情」「住宅の省エネ設備設置率」を調べるなら住宅・土地統計調査、「何にお金を使っているか」を調べるなら家計調査など。それらの結果をグラフにしたり、ランキングにしたり、比較して考察したりなど、統計データを基にした自由研究のヒントを提案している。小学校高学年、中学生にお薦めしたいサイトだ。
明日できる!「身近すぎるもの」を使った自由研究
どの企業サイトも、身近な材料を使って手軽にできる実験、工作を紹介しているが、自社製品に使用する原料や素材への知見を生かして、自由研究テーマを紹介しているサイトも多い。
身近なものといえば、その代表は水だろう。「水と生きる」を企業メッセージに掲げるサントリーは、「やってみよう! 水の自由研究」を運営している。
「水の力でふしぎお絵かき」「さかさまにしてもこぼれない水」「水中シャボン玉実験」など水の実験、「1日につかう水はどのくらい」「体の中の水の量はどのくらい?」など水の調べ学習のほか、自由研究のまとめ方を紹介している。
また空気も、身近なものの1つだろう。空調機器メーカー・ダイキンの「空気の学校 夏休み 自由研究スペシャル」では、「人間は1日にどれぐらいの空気をすうの?」「空気をすってもなくならないのはなぜ?」「空気は何色?」など、空気について調べられる。
ペットボトルで作る温度計やセロファンで作る湿度計などの工作に加えて、打ち水の効果を調べる実験の方法なども紹介している。
ダイキン「空気の学校 夏休み 自由研究スペシャル」の詳細はこちら
アルミホイルなどを製造販売する東洋アルミニウムが運営する「やってみよう アルミニウムの自由研究」では、こちらも身近なアルミニウムを使った実験を紹介している。
「魚がアルミホイルから泳ぎだす」「フルーツ電池」「ソーラークッカー」「黒ホイルで魚を焼いてみよう」など、どこの家庭にもあるアルミホイルでできる実験ばかりで、アルミニウムの基礎知識や実験結果の考察なども書かれていてわかりやすい。
東洋アルミ「やってみよう アルミニウムの自由研究」の詳細はこちら
砂糖を使った自由研究を紹介しているのが、日新製糖「夏休みの宿題に 自由研究特集」だ。
紹介されている実験は、「混ぜて固めるだけ!オリジナル角砂糖を作ろう」「どっちが重い?質量の差を使って、セパレートドリンクを作ってみよう!」「お店の味がおうちで出せる!?ふわふわかき氷を作ってみよう!」「砂糖の結晶がキラキラ!琥珀糖(こはくとう)を作ろう」の4つだ。
料理が好きという子にお勧めしたい内容だが、どれも砂糖の特性や性質を理解できるようになっている。サイトを見てもらえればわかるが、写真映えする自由研究でもある。
「料理が好き」という子に、もう一つ紹介したいのがクックパッド「夏休みの宿題に 料理で自由研究しよう!」。
学年別に探せるのに加えて、家庭科だけでなく理科や算数などの視点から学べる料理も掲載されていて、教科別に探すこともできる。また動画を見ながらできる自由研究もあり、「マヨネーズは何からできている」「色が変わる!『魔法の焼きそば』」「容器不要『水バルーン』の作り方」「手作りグミにチャレンジ!」など、わかりやすく取り組めるようになっている。
クックパッド「夏休みの宿題に 料理で自由研究しよう!」の詳細はこちら
将来就きたい職業から、自由研究のテーマを選ぶ
自由研究のネタ探しを始めると、本当にたくさんのテーマがあって、何を選んでいいのかわからないと悩んでしまう子は多い。
その点、三菱電機の「みつびしでんき キッズのためのサステナビリティのわくせい」で紹介されている自由研究のテーマ選びは斬新だ。将来、自分が就きたい職業に合わせて、自由研究のテーマを提案してくれる。
例えば、就きたい職業がシェフなら「食べ物の保存方法」の研究、大工なら「夏を気持ちよくすごす方法」の研究、フィギュアスケーターなら「氷の実験」の研究、警察官なら「指もんの採取」の研究、宇宙飛行士なら「星空の観察プラネタリウムを作ろう」の研究、獣医なら「DNA遺伝子」の研究といった具合だ。
掲載されているのは21職種で、完成までどのくらい日数がかかるかの目安が記されている。それぞれの仕事の特徴も書かれていて、自分の好きや得意なことを知る機会にもなるほか、「自由研究の計画書」がダウンロードできるようになっていて、いざまとめるとなったときもスムーズに進められそうだ。
三菱電機「みつびしでんき キッズのためのサステナビリティのわくせい」の詳細はこちら
テンプレートのダウンロードで「まとめ作業」がラクラク
自由研究に取り組んだのはいいけれど、まとめ方でいつも悩んでしまうという家庭は多いだろう。そこで紹介したいのが、マイクロソフトが運営している「夏休み 自由研究 特集」だ。
このサイトでは、自由研究をまとめるためのPowerPointのテンプレートがたくさん用意されている。
観察、調べ学習、工作、実験など、自由研究のテーマに合わせてテンプレートをダウンロードすれば、あとは「調べたいと思ったきっかけ」「調べたいこと」「用意したもの」「調べた方法」「調べた結果」「わかったこと」など、項目に合わせて記入していけばよい。
自由研究を進めるためのポイントが、簡潔にまとめられているため、ひょっとしたら自由研究を始める前にこちらをチェックしてから取り組むとスムーズともいえる。
しかもテンプレートは表紙付きで、各ページもきれいにデザインされている。テンプレート上のテキストは編集が可能で、自身で撮影した写真などもアップロードできるため、必要に応じてカスタマイズしていけばよい。
小・中学校に1人1台の端末が整備されて3年目。PCやタブレットの使い方にも慣れ、ネット検索はもちろん、キーボード入力もサクサクできる子が増えている。いい機会と捉えて、今年は手書きではなく端末を使ってまとめてみるのもいいかもしれない。
「食品ロス」と「食物アレルギー」の自由研究フォーマット
もう一つ、まとめ方のフォーマットを提供しているサイトを紹介しよう。マクドナルド「夏休みスペシャル『自由研究』おたすけサイト」だ。
こちらでは、小学校の授業で使われている「食育の時間+(プラス)」を見ながら、「オリジナル自由研究フォーマット」に沿って進めるだけで自由研究が完成する。
自由研究のフォーマットは「食品ロス」と「食物アレルギー」の2種類。サイト上にある動画を見ながら、オンラインで学習を進め、フォーマットの内容に合わせて学んだ内容を記入していけばよい。
これは小学校中学年・高学年向けだが、低学年・未就学児向けには「早ね早おき朝ごはん絵日記」を。こちらにも動画、フォーマットが用意されているため、きょうだいで同じ「食」をテーマにした自由研究に取り組むのもいいだろう。
また面白いのが、マクドナルドの紙カップやパッケージを使ったエコな工作アイデアが紹介されていること。こちらも動画付きのため、親子で楽しめそうだ。
マクドナルド「夏休みスペシャル『自由研究』おたすけサイト」の詳細はこちら
(注記のない写真:nonpii / PIXTA)