「保護者が手伝わないと何もしない子ども」4割超え

キッズウィークエンドが実施した子どもの自由研究についての保護者アンケート結果を基に東洋経済が作成

子どもの夏休みの自由研究を完成させるため、保護者がかなり深く関わっており、苦心している実態が明らかになった。子ども向けオンライン教育プラットフォームを展開するキッズウィークエンド(東京都中央区、三浦里江代表取締役兼CEO)は2023年6月、夏休みの自由研究についてユーザー244人にアンケート。子どもの自由研究で保護者が大変だと感じることは多い順に「子どもが1人で進められない(61.1%)」「子どもがテーマを決められない(45.1%)」「選んだ内容が大人の見守りが必要となる(41.4%)」という回答になった。

子どもの夏休みの自由研究を完成させるため、保護者がかなり深く関わっており、苦心している実態が明らかになった。

自由研究について子どもの様子は「保護者が手伝わないと何もしない(44.7%)」という回答が最多。次点の「計画的に楽しんでいる(26.6%)」という回答を大きく上回った。自由研究に保護者のサポートを当てにしている子どもは多いといえそうだ。

自由研究のテーマを選んだり探したりするのに重視することとしては、「子どもが楽しんで取り組めること(81.1%)」「子どもの学びになり、役立つこと(66.0%)」となった。保護者は大変さもありながら、自由研究を子どもにとって大切な機会と認識しているようだ。

昔と違って自由研究の求められる完成度が高くなった

子どもの自由研究についてSOZOWが実施した保護者アンケート結果を基に東洋経済が作成

オンライン教育を手がけるSOZOW(東京都品川区、小助川将代表取締役)も2023年の自由研究について小中学生の子どもを持つ保護者302人にアンケート。自由研究のテーマを誰が決めているかという問いに「親が決める」「子どもと親が一緒に決める」との回答は48%と半数近くを占めた。

その背景に「私たちの頃は情報源が図書館だったが、今はネットなどでも情報がたくさんあり、作品完成度も内容も濃くなっているような気がする」などと指摘する声が上がった。昔と違ってインターネットから得られる情報量や選択肢の多さから求められる完成度が高まり、親も関わらざるをえなくなったようだ。

このほか「自由研究は強制ではないので、子どもがやりたがらない」「やる気になってもらうことが一番難しいと感じます」との声があり、子どもの好奇心を引き出すために親も関わり方に苦労している様子がうかがえた。