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「プロバイダ責任制限法改正」SNSの誹謗中傷は? 今年10月に施行、手続きなどが楽になったが…

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  • 山口 真一 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授

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10月に施行された改正プロバイダ責任制限法。これによって誹謗中傷は減るのでしょうか(写真:Luce/PIXTA)

2020年5月、ネットテレビ番組に出演していたプロレスラーの木村花さん(享年22歳)が、SNSでの誹謗中傷を背景に亡くなったことで、ネットの誹謗中傷が大きく問題視されるようになった。実際、裁判になっている事例だけでも、凄惨な誹謗中傷事件は少なくない。

あるサイエンスライターは、「旦那は強姦魔」「娘に淫売を強要」「不正に学位を取得」などの根も葉もない話で、大量のアカウントから誹謗中傷をしつこく受けた。そして裁判を起こした結果わかったのは、加害者が200以上のTwitterアカウントを作り、執拗に被害者に誹謗中傷していたという事実だった。

ネットの誹謗中傷の被害者は、圧倒的に不利だ。被害に遭って訴えようとしても、相手が匿名なため、まずその人が誰か特定する必要がある。その特定にあたり、発信者情報開示請求をするわけだが、それには①コンテンツプロバイダへの仮処分の申し立て②アクセスプロバイダへの訴訟提起という、2回もの裁判手続きが必要であった。そのため、特定するまでに、3カ月~1年ほどかかる。

先のサイエンスライターの例でいうと、相手の特定までに1年かかっている。さらに、いうまでもなくこれで終わらない。これはまだスタート地点にすぎず、ここから特定された相手との裁判が行われるのである。お金も時間もかかる、恐ろしく険しい道のりだ。

10月に改正法が施行

しかし、今年10月から法律が変わり、匿名の攻撃者を特定する手続きが簡素化された。

具体的には、非訟手続きが追加された。これにより、被害者は裁判所に対し、コンテンツプロバイダに対する開示命令を申し立て、もしコンテンツプロバイダにおいてアクセスプロバイダがわかる場合には、その情報を被害者に提供し、被害者はアクセスプロバイダに対する開示命令を申し立てることができるようになった。簡単にいえば、必要な手続きが2回から1回に減ったといえる。

さらに、発信者情報の開示対象に電話番号が追加された。これにより、IPアドレスだけでは特定が困難であった攻撃者も特定することが可能になった。

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【誹謗中傷は減るか?】

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