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ワクチン接種の「丸投げ」で得られたもの 自治体の力量差可視化など3つのプラス

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新型コロナウイルス感染症に国民の多くは疲れ切り、不満を募らせている。最近でもワクチン接種の停滞がやり玉に挙げられた。とはいえ、接種は急速に進展している。何より、コロナ関連での政府対応の失敗を指摘するにも飽き飽きしてきた。あまのじゃくな“異見”を求められる当欄なので、コロナ対応や接種から得られたプラスを考えたい。

第1に、自治体ごとの力量差が可視化された。短期間に総人口の約3割にワクチンを2回打つ前代未聞のオペレーションの主体は自治体が担った。河野太郎ワクチン接種推進担当相がよい意味で現場に「丸投げ」したこともあり、中央省庁の指示待ちではなく、地域の実情を考えて政策を実行する自治体が浮かび上がった。

例えば東京都豊島区。個別接種を行う約200の医療機関に温度管理が難しいワクチンを円滑に配送するために、保健所と運搬業者、薬局が連携する仕組みをつくり成果を上げた。徳島県では、中山間地域の複数の自治体が巡回バスを走らせる、タクシー代の補助を行うなど、移動手段を持たない高齢者のスムーズな接種につなげた。

5月末時点で接種率全国1位は和歌山県だった。人口当たりの診療所数が都道府県トップと聞けばそれも当然と思われるかもしれないが、診療所数が多ければ接種が進むわけではない。県が早くからワクチン確保に動いたほか、和歌山市などが長年、地元診療所と良好な関係を築いてきたベースがあってのことだ。

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