「ウイルスは『グレート・イコライザー』だ。弟よ、頑張れ」
3月末日、ニューヨーク(NY)州のアンドリュー・クオモ知事は、新型コロナウイルスに感染した同氏の弟でキャスターのクリス・クオモ氏に対し、「イコライザー(均一化するもの)」という言葉を使い、こうツイッターで激励した。ウイルスの前には誰もが平等で感染を免れないのだから病気に負けるな、という意味だ。
だが、これに米メディアがかみついた。感染率は低所得地域が高く、NY市ではヒスパニック系と黒人が、白人の約2倍の高率で死亡している。コロナ危機は、ブルーカラー層や移民など、「持たざる者」を直撃しているからだ。
市当局の統計(4月19日付)によると、NY市5区のうち、10万人当たりの感染者数が最少なのはマンハッタンで、887人。ほとんどの住民がホワイトカラーのため、自宅勤務で感染を防げる。一方、感染者数が最多なのはブロンクスの同1962人で、スタテン島(1944人)、クイーンズ(1590人)、ブルックリン(1270人)と続く。上記4区はレストランや小売店、倉庫・発送センターなど、ブルーカラー職の住民がマンハッタンに比べて多い。
イースト・エルムハーストなど、感染率が高い地域は、どれもクイーンズ内だ。4月9日付・米オンラインメディア「インターセプト」によると、各地域の1人当たりの年間所得は1万7595〜3万5141ドルだ。クイーンズは外国生まれの市民が47.3%を占め、5区の中で移民の割合が最多だ。病院前で検査を待つ人々の長い列やオーバーシュート(感染の爆発的拡大)で患者が院内にあふれる様子、遺体収容のための冷蔵トラックなど、エルムハースト病院センターの映像が、ニュース番組で繰り返し流れている。
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