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トランプ新大統領がもたらす500年後の世界 「愛するものが荒廃をもたらす」という予言

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「愛するものが荒廃をもたらす」。英国の作家、オルダス・ハクスリー氏は1932年発刊の小説『すばらしい新世界(Brave New World)』でそう予言した。同作では娯楽や技術進化、モノの過剰などによって破滅した2540年の人類社会が描かれた。米国はドナルド・トランプ氏を大統領に選ぶことでこの先500年間を飛び越え、まさに『すばらしい新世界』に到達しようとしているようだ。

過去を振り返ると、米国の文化産業は長い時間をかけて、政治をシュールレアリスム(超現実主義)のハリウッド映画に変えていったといえる。たとえば『スミス都へ行く』(39年)では、ジミー・スチュワート氏が純朴で世間知らずの田舎者の上院議員を演じ、『市民ケーン』(41年)ではオーソン・ウェルズ氏が権力者を演じた。彼が演じた権力者はトランプ氏に酷似している。

60年に若く精悍なジョン・F・ケネディ氏が大統領選で当選したことで、政治はさらにハリウッド映画に近づいた。

大統領選でケネディ氏は、彼に比べると冴えない候補のリチャード・ニクソン氏と争った。ケネディ氏は実利主義の権化ではなく、カウボーイというよりプレーボーイとして米国人の心をとらえた。

次に絵になった米大統領は、実際にカウボーイを演じた元俳優のロナルド・レーガン氏だった。彼は需要よりも供給の拡大に重きを置く「サプライサイド経済学」を白人の労働者階級に説き、連邦政府が教育などへの関与を薄める「小さな政府」こそが、米国に夜明けをもたらすと国民に主張した。

レーガン氏は周到に作り上げた陽気さで大統領の責務を果たし、ハリウッドで培った才能を発揮した。核抑止戦略を終わらせるための戦略的防衛構想は「スターウォーズ計画」と呼ばれた。共和党の象徴としてレーガン氏が永続的な地位を得ることができたのは、映画スターらしくカウボーイを演じる素質があったことが大きい。

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