日経平均株価は、9月29日の安値1万6901円から一時は3000円以上反発し、2万円の大台を回復する局面があった。
その一因として、日本、中国、欧州の各中央銀行が超金融緩和策を強化ないしは維持しており、世界的な過剰流動性が続いていることが挙げられる。また上海総合指数が夏の混乱から小康状態に移ったことも寄与している。
さらに重要なのは株式需給面の変化である。外国人投資家が、秋から再び大量買いに転じたのである。
東京証券取引所の投資主体別売買動向を見ると、外国人投資家は10月第3週から11月第3週までの間、2兆2673億円の大幅買い越しに転じた(現物株式+株式先物)。
8月第2週から9月第5週までの間、実に7兆0802億円(同)の売り越しだったにもかかわらず、である。
この外国人による買いの内訳も興味深い。
10月後半からの買い局面では現物株式(9564億円)よりも株式先物(1兆3109億円)のほうが大きかった。一方で4月第1週から第4週までの春の上昇相場では、外国人買いは現物株式2兆0528億円なのに対して先物は3054億円と、現物が先物の7倍近くに達した。
おそらく春相場ではペンションファンド(海外年金基金)などの長期性資金が主役であり、秋相場はヘッジファンドの関与率が高くなっているものと思われる。特に11月からの上昇局面では、株式先物で特定の外資系証券の買い手口が目立っていたのが、市場でも話題となった。ヘッジファンドの本質は、短期で収益獲得を狙う「サヤ取りトレード」である。夏は安値でたたき売ったのに、秋になると平然と高値で買い進む豹変ぶりも、彼らならではのものだ。
ヘッジファンドの積極買いで、先物価格は理論価格以上の高値で推移することが多くなった。これを狙って、裁定業者も動きを活発化させた。結果、「割高な株式先物売り・割安な現物買い」のトレード、いわゆる「裁定買い」の残高が積み上がっている。
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