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増税先送りは、世代間格差の是正機会を奪う 時間的猶予だけでは、何も問題は解決しない

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  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授

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安倍首相だけでなく「かなり若め」の政治家の顔が街頭にあふれる季節がやってくる(ロイター/アフロ)

永田町は、解散総選挙を意識すると、今までと打って変わってテンションが上がるようだ。この数日で、安倍晋三首相が、2015年10月に予定通り消費税率を10%に引き上げることを先送りし、衆議院を解散し総選挙を行う方向に大きく転換したとされる。

再増税実施なら、政権側に選挙を有利に行えないリスク

消費税の再増税を永久に先送りすることは、わが国の財政状況からして不可能である。また、わが国の税制を経済成長と親和的にするためにも、所得課税から消費課税へのシフトは不可避である。

ただ、消費税再増税の先送りは、経済的理由というより政治的理由を探す方が簡単だ。ここでは、解散総選挙を今行うべきか否かはいったん不問として、政治の経済学といえる公共選択論的に考えてみよう。つまり、政権側が再選動機を持つとする理論からの視点である。

消費税率を予定通り引き上げると決断したら、まだ再引上げ前だが2015年4月の統一地方選挙で与党に批判票が投じられるかもしれないとか、再引上げの後には2016年夏に参議院選挙があり、2016年12月には衆議院議員の任期が切れ、政権にとってそれまでに次期衆議院選挙の好機を見いだせないかもしれない。

いずれ衆議院を解散し総選挙を行うからには、消費税増税の影響について(経済実態はそうでなくとも)有権者が批判的に認識している以上、政権にとって有利に次期衆議院総選挙を行えないかもしれない。

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【解散は、経済的理由よりは政治的理由が強かった】

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