先日の祝日には、東京・渋谷のMIYASHITA PARKにある店にも入った。15時半と昼のピークを外した時間だったが、店内は大盛況。看板には「定食&CAFE」とあり、季節のケーキや400円のミニデザートも前面に出している。立地もあってか、カフェとして利用する人も少なくないようだ。
定食は税込1480〜1800円が中心。筆者はびんちょうまぐろのレアカツにアボカドを足して1770円。お盆にはごはん、味噌汁、サラダ、小鉢が2つ、漬物、アボカド、メインと、器が8つ並んだ。
レアカツは、刺身用のびんちょうまぐろに衣をつけ、中をレアのまま揚げたもの。衣はサクサクで、断面はきれいな赤色。かむと、まぐろのうまみがしっかり残っている。大根おろしの入ったぽん酢ともよく合う。ここでもひじきごはんを2、3回おかわりした。安心して食べられる、安定のおいしさだ。
このように店はにぎわっているが、利益率は高くはない。BYOの売上高は約184億円で、営業利益は5億3400万円。営業利益率は約2.9%だ。一方、売上高の約184億円は2年前から2割以上伸びている。今後はこの売り上げの伸びを、どこまで利益につなげられるかが課題になる。
そんなBYOを買収したモスフードサービスだが、同社が自前で育てた和食業態は、27年11月現在で8店舗。もちろん過去にはそれ以上の数を出店しているが、なかなかうまくいかず、現状8店舗どまりだ。
結果として……なのだろうか。112億円を投じて、133店舗を持つ和食チェーンを手に入れた。
定食はモスの2本目の柱になるか
モスバーガーのフランチャイズ1号店は、1973年に名古屋市で開いた新瑞店だ。それから半世紀がたち、会社によると最近の新店は半分以上がドライブスルー付きになった。郊外のロードサイドなら、店も座席も厨房も広く取りやすい。
1店舗ごとの売り上げは大きく伸びた。国内モスバーガーの1店舗あたり平均月商は7年連続で増え、2019年度の約1.5倍になった。価格帯を広げた「価格のグラデーション戦略」と、「朝モス」「夜モス」でランチ以外の時間帯の客数が増えたのが奏功した形だ。2025年度(26年3月期)の連結売上高は1027億円と初めて1000億円を超え、営業利益は65億円で過去最高を更新した。
ところが売り上げの伸長の一方で、店舗数は増えていない。国内のモスバーガーは25年度末で1310店舗と、前年から8店舗減った。26年9月末は1306店舗。2001年のピーク時の1566店舗と比べると、250店舗以上少ない。
理由の一つは、出店のコストだ。会社は統合報告書で、高家賃・高建築費への対応を課題に挙げている。社外取締役の小田原加奈氏は同じ報告書で、競合の出店攻勢で新しい店を出しにくくなったとも書いている。モスは加盟店が中心のチェーンだ。出店費用はオーナーが負担するため、建築費が上がるほど、新しい店には踏み切りにくくなる。


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