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ライフ #神童だったあの子の今

「中3で数学オリンピック入賞」「東大現役合格」苦労知らずの彼が「努力すれば何とかなる」考えを変えて官僚になったワケ

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官僚として働くIさん。幼少期には「苦労を知らないままだと将来困る」と言われていた
官僚として働くIさん。幼少期には「苦労を知らない」と言われ続けた(写真:本人提供)
  • 新倉 和花 東京大学法学部卒・麻雀プロ

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幼いころに「天才」「神童」と呼ばれた子どもたちは、その後どんな大人になっているのか。連載「神童だったあの子の今」では、早くから見せた能力と、その後の人生との関わりをたどっていく。

今回登場するのは、官僚として働くIさん(仮名)。中学3年で数学オリンピックに入賞し、東京大学理科一類にも現役で合格した。幼い頃から勉強に困ることが少なく、周囲には「苦労を知らないままだと将来困る」と言われていたという。

東大に入ってからも、はじめは社会を支えることを自分の役目だとは考えていなかった。日本の将来について真剣に語る同級生を見て、むしろ驚いた側だった。

その彼が、なぜ官僚になったのか。転機は、自分と同じようには勉強に向かえない生徒たちと、話をしたことだった。

3歳上の兄が勉強を聞きに来た

Iさんは東京の学校に通っていた。小さい頃から、勉強しなさいと言われなくても勉強ができた。

「3歳上に兄がいるんですけど、兄の勉強について、僕が質問を受けるくらいだったんですよね」

父は東大卒で、母も高学歴。両親はおおらかで、本人の感覚では、厳しく追い立てられて勉強していたわけではなかった。

とりわけ得意だったのは算数だ。インド式の数学に夢中になり、九九を99×99まで広げて覚えようとしたこともある。

「99×99まで覚えようと思ったんです。そこまではいかなかったんですけど、30×30くらいまでは、何を聞かれても答えられるようになりました。今でも割といけます」

図形も好きだった。外で遊ばず、知育玩具の立体パズルでずっと遊んでいたそうだ。ルービックキューブをそろえるのにもハマった時期があり、10秒を切っていたという。ただ、それが数学の得意さと関係しているかは、本人にもわからないという。

そして中学受験も難なくトップの難関中高一貫校に合格。合格した時にも大した感動もなく、「ああ、受かったのか」というくらいだった。

そして入学後も、苦労はなかった。「トップの高校あるあるだと思うんですけど、入ったらかなり自由でした。縛りもないし、自由で。中高は運動部に入って、だらだら過ごしていました。勉強もその中でそこそこできたので」。本人はそう振り返るが、中学3年で数学オリンピックに入賞している。

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