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天然記念物オジロワシは風車を避けられるのか…北海道知事が「抜本的な見直し」にまで言及した風力発電計画の中身

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風車15基が建つ予定の丘を石狩市の「望来ビューポイント」から望む(撮影:河野博子)
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ちなみに、石狩市は現在、風力発電設備の導入見通しや目標を示していない。理由を聞いたところ、「積極的に町として誘致していくというわけでもなければ、反対するというわけでもありません。ただ地域で生み出された再生可能エネルギーは地域で使う仕組み作りには従来から取り組んでいます」(時﨑環境市民部長)という答えだった。

地域で生み出される再エネ電力を東京など大都市に送るのではなく、自分たちの地域で使うことを意味する「地産地活」に石狩市は取り組んでいる。

石狩湾新港地域の海岸に建つ風車や洋上風力発電設備。この地域では、データセンター群の建設も進んでいる(撮影:河野博子)

「チェックする仕組みがない」と地元の市民団体

その点、自然環境保全活動を行う市民団体はどう考えるのだろうか。北海道風力発電問題ネットワーク副代表で、石狩市在住の安田秀子さんは「環境破壊や生活環境破壊にならなければいいのかな、と思いますが、現状無理です。風力発電事業を行う時、マイナス面、デメリットにフタをして進め、ちゃんとモニタリングするとか、第三者機関がきちんとデータを取って客観的に中立の立場で審査してチェックする、そういう仕組みがないですから。だから国土がめちゃくちゃになる、生活環境だっておかしくなる」と話した。

厚田風力発電事業で生み出される電力は、どこで使われるのだろうか。環境アセス準備書に明確な記載はないが、南の石狩湾新港地域に向かう自営線(電力会社の送電網ではなく、独自に敷設する送電線)が示されている。石狩湾新港地域のデータセンター群に電力を供給するため、とみられる。

北海道厚田風力発電事業の環境アセス手続きは、この後、環境大臣が経産大臣に意見書を送り、これを受けて経産大臣が勧告書を作成、事業者の東急不動産に送る。

石狩市によると、数多い風力発電事業の中でも、「ネイチャー・ポジティブ」をうたった事業は初めてという。気候変動対策としての再生可能エネルギーの普及促進と自然生態系の保全は、一方に良ければ一方に悪い「トレード・オフ」関係にある。両方にとって良い状態に持っていくことを目指すには、市長、道知事、環境大臣、経産大臣の指摘を受け止め、事業を見直す慎重さと覚悟が問われる。

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