また石狩市長から出された意見を踏まえ、「石狩市と十分に協議を行うこと」を求めている。
というのも、石狩市は17、18年度に環境省の「風力発電等ゾーニング導入可能性検討モデル事業」に参加し、国の委託金約6000万円を受け取ってゾーニング計画を作成した。その結果、厚田の事業計画地は、ほぼ全域が「環境保全エリア」と若干の「調整エリア」となっている。
8月4日付けの石狩市長意見は、「石狩市の風力発電ゾーニング計画の趣旨及び目的を十分に踏まえた慎重な判断」「環境影響の低減のみならず、回避の可能性を含む十分な検討」を事業者に求めた。
石狩市の風力発電ゾーニング計画を無視するかのような事業がなぜ進められるのか
石狩市の風力発電ソーニング計画の法的位置づけを市に聞いたところ、「環境アセス手続きにおける参考資料」だという。事業者側がこれに従う義務はない。
それにしても、「環境保全エリア」とされ、希少猛禽類の生活圏となっている場所になぜ風車15基を建てるのか。
環境アセス手続中であることを理由に、東急不動産への面談取材は断られたが、質問状を送り、回答をもらった。鳥の飛翔を検知し、風車の稼働を制御するAI検知システムを導入することが大きいようだ。
しかし、それ以上に、石狩市が2年間にわたって風力発電ゾーニング計画作りに取り組んだ結果、導入可能エリアがゼロとなったことで、事業者側は「市によるゾーニングの結果を深刻に受け止める必要はなく、独自に環境調査を行うなどして準備書を作成すればよい」と考えたのではないか――というのが、私の推測だ。
ゾーニング計画作りには、研究者など有識者、公募に応じた市民、農協、漁協、森林組合などの幹部、関係行政機関の担当者など計81人が参加。79地点で鳥類をはじめ自然環境に関する調査を新たに実施し、生きもの、植物群落、地形、景観に関する情報を重ね合わせる作業を行った。


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