「真庭産」との手書きのポップが添えられ、大小さまざまな木箱や竹かごに新鮮な野菜たちがぎゅうぎゅうに並ぶ。もりもりに積まれたピーマンにキュウリ、岡山特産の白桃、スイスチャードなどの珍しい野菜も見える。
こだわりの味噌や醤油、スパイスは1グラムから量り売り。チョコレートにナッツ類もガラス瓶や透明のケースで陳列され、ワクワクした顔の買い物客が、必要な量だけを買い求める。
その一角で売られるのが、「お節介野菜」だ。農家から規格外の野菜を買い取り、地元のおばあちゃんたちがカット加工する。「肉じゃがカレー用」「野菜炒め用」などと用途に合わせてカットされた野菜は、子育て中のママや一人暮らしの人に人気だという。
客はほぼリピーター、それでも「20年間、多額の投資を続ける」
地域の憩いの場であり、買い物スポットでもある。真庭あぐりガーデンの副支配人で、コンシェルジュを務める木島京子さんは、牧さんから常にこう問われるという。
「それは、地域のためになっているのか? 会社のためではなく、地域のために働きなさい」
真庭にいながら、都会の雰囲気と地元の新鮮な食材を料理人が手がけたメニューを味わえるレストラン「十字屋商店」では、スーツ姿のコンシェルジュのすぐ側で、かっぽう着姿のおばあちゃんが料理を作りながらお節介を焼く。
一見、アンバランスに見えるが、ママ友と来た若い世代も、地域の老夫婦も、観光で利用する人も、訪れたすべての人が満足できる体験施設を目指すという。地域のために、「真庭地域にこれまで無かったもの」を提供することを心がけている。
その結果、一度訪れた客の満足度は非常に高く、客はほぼリピーターだ。
「2回来てもらえば、リピーターになっていただけます。2回目も来ていただけるような工夫を常に考えています」(木島さん)


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