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ビール酒税改正も「居酒屋のビールは安くならない」理不尽のワケ…大手4社「ガスボンベ値上げ」「カルテル疑惑」の影響とは

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ビール
(写真:編集部撮影)
  • 山路 力也 フードジャーナリスト/ラーメン評論家/飲食店アドバイザー

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10月1日から酒税が改正された。ビール、発泡酒、新ジャンルの酒税が350ml当たり54.25円に一本化されたことで、ビールは減税となり、発泡酒や新ジャンルは増税となった。

これを受け、キリンビール、アサヒビール、サッポロビール、サントリーなど大手ビールメーカー各社は、ビールの生産者価格を改定した。スーパーやコンビニで販売される缶ビールについても、減税分を反映し350ml当たり約9円の値下げとなっている。

酒税改正直前の9月には、発泡酒や新ジャンルの駆け込み需要が増え、スーパーなどでは箱買いする消費者も目立ったが、酒税改正後はその状況が一変。増税で値上げとなった発泡酒や新ジャンルから、減税で値下げとなったビール需要が急速に高まっている。

マーチャンダイジング・オンの市場POSデータサービスでも、10月1〜3日のビール販売数量は前年同期比19.5%増となっている一方で、新ジャンルは35.1%減と大きく落ち込んでおり、減税によってビール人気が高まっていることがわかる。

消費者からすれば、酒税改正によってビールは安くなるものだと思っている。実際にスーパーの缶ビールの価格は下がっている。

しかし、居酒屋の生ビールの価格は下がらない可能性が極めて高い。なぜビールの酒税は下がっているのに、居酒屋の生ビールは安くならないのだろうか。

【写真】カルテルの疑い――公正取引委員会が独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで強制調査した大手4社

なぜ酒税が下がっても、居酒屋の生ビールは安くならない?

もちろん、居酒屋やレストランなど、飲食店に納品されるビールの価格も安くなっている。しかし、ビールの酒税が安くなった分だけ販売価格を下げられるという単純な話ではない。それを理解するうえでまず押さえておきたいのが、生ビール特有のコスト構造だ。

飲食店で提供される生ビールは、缶ビールのように完成した商品を仕入れて、そのまま販売するわけではない。樽を保管する冷蔵設備、ビールサーバー、炭酸ガスボンベ、専用の配管や洗浄など、提供するための設備と作業が必要になる。

そして今回、酒税が下がった10月1日から、生ビールの提供に使われる炭酸ガスボンベの価格が上昇した。キリン、アサヒ、サッポロ、サントリーの大手メーカー4社は、飲食店向け樽生ビール用の炭酸ガスボンベについて、10月1日納品分から値上げしている。

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