政治に対して声を上げるのはもちろん大事なことだ。でもまず、現状でできる最善策を取ろう。僕はそうしている。
「こどもNISA」との付き合い方
2027年から、18歳未満を対象とした「こどもNISA」が開始される予定だ。
・年間60万円、最大600万円まで
・投資対象は長期積立・分散投資に適した一定の投資信託
・払い出しは12歳以降、特定の条件下で可能に
「こどもNISA」の登場によって、教育資金も「投資をしてつくろう」というのが世の中のトレンドになってきた。
だが、この枠は意外と曲者だ。富裕層と一般人で「こどもNISA」との付き合い方はガラッと変わるので注意したい。
まず「こどもNISA」は富裕層の生前贈与の枠として、積極活用されることになる。
富裕層は月5万円を10歳まで子どものNISA口座に移す。年間60万円の贈与は、他に贈与がなければ基礎控除(年110万円)の範囲内で非課税になる。最速10歳で満額を埋めてもらった子どもは、それを寝かせて複利の恩恵を得る。社会に出る22歳時点で600万円の投資元本は約2000万円にまで膨らんでいてもおかしくない。
さらにその2000万円を平均年利7%で運用できれば38年後、60歳時点で2.5億円ものお金が口座に出来上がる試算だ。たった600万円が複利の威力によってこれだけの大金になる。
これが非課税なのだから、富裕層はこの枠をフル活用するに違いない。これまで以上に残酷に、貧富の差が映し出される。
ただ、我々一般人も「こどもNISA」をフル活用すべきか、という点については、冷静に立ち止まって考えるべきだ。富裕層はコップから溢れるお金の行き先として「こどもNISA」を活用するが、まだコップから溢れていない一般人が、「こどもNISA」を優先すべきではない。
お年玉の運用も児童手当の運用も、その名称から「こどもNISA」を使いたくなると思うが、少し待ってほしい。
結論から言うと、僕はお年玉運用は「こどもNISA」、児童手当運用は「親のNISA」とそれぞれ使い分けることをおすすめする。


