東京大学や東京科学大学、北海道大学、東北大学、筑波大学などといった難関国立大学を第一志望にしながら、届かなかった超優秀層が数多く集まる。東京理科大学は、日本屈指の「難関国公立大学の受け皿(併願校)」でもあるのだ。
ゆえに数学・理科などの学力が高い学生が集まり、厳しい教育で鍛えられる。その環境こそが強みである。
さらに追い風もある。同調査では、大学の勢力図が変わる背景として「共通テストの難化」(88%)、「早慶の一般選抜の難化」(80%)、「理系人気の再燃」(75%)が上位に並ぶ。
早慶の人気と入試難度が上がりすぎた結果、そこからあふれた層の受け皿として、東京理科大学や上智大学への注目が高まっているのだ。筆者は以前、東洋経済オンラインで「本当に強い大学2025」を取り上げた際にも、上智大学とともに東京理科大学の伸びしろを指摘した(記事はこちら:300塾調査、10年後の国公・私立大学序列大予測①「首都圏」。早稲田大の超難化で併願先が激変)。
結束力を生む長万部の全寮制
今回の受賞が特別なのは、研究の拠点が一貫して東京理科大学だったからだ。硤合氏は東京大学で博士号を取得したのち、約40年にわたって同大で研究を続けてきた。
「不斉自己触媒反応」の成果が発表されたのは、1995年。それが約30年を経て、ノーベル賞という世界最高峰の評価につながった。理系に軸足を置く大学であっても、容易に取れる賞ではない。「短期の成果が問われがちな時代に、1つのテーマを何十年も追い続けられる環境は、実は何よりも贅沢なもの」(東京都内の私立大学教授)なのだろう。
研究は教授1人では完結しない。硤合氏は受賞後の記者会見で、「職員、事務の方、学生の方なくしては、見つけることができなかった」と、学生や大学の事務員にも感謝を伝えている。


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