実際、「初期にはわずかな量の繊維をつくるだけでかなりの時間を要したこともありました」と北島さんは振り返る。そこから技術を磨き、製品化に必要な素材へと仕上げていった。
花王にとっても、他社と共同で繊維を開発することは、それほど多くない経験だった。一方、旭化成は花王との評価・検討を重ねながら繊維長を最適化し、花王はそれを化粧品製剤に落とし込んだ。素材技術と化粧品技術、それぞれの知見を組み合わせたことが、今回の製品を支えている。
「塗るだけ」の使用感を筆者も試してみた
では、実際の使用感はどうなのか。筆者も商品を試してみた。
手に取ると濃密さのあるクリームだが、肌にのばすとなめらかに広がっていく。微細な繊維が配合されていると聞くと、繊維が肌に残るような感覚を想像するが、そうした違和感はない。
筆者自身、普段から化粧水や乳液などを重ねても、口元などに乾燥を感じることがある。このクリームを夜のスキンケアの最後に使ったところ、翌朝は肌がなめらかに整ったように感じ、気になっていた乾燥も感じにくかった。さらに日中も、いつもなら乾燥を感じやすい部分が気にならなかった。


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