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ライフ #あの大恋愛の末に…国際結婚ベテラン夫婦の今

跡継ぎとして入社した日に義父が急死「義母に追われた」タイ人の夫、社長は妻に…それでも義母を案じて近くに店を開いた訳

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国際結婚 タイ
日本人の妻、スライ富士子さんと、タイ人の夫、スライ・ジャトロンカモンさん(写真:筆者撮影)
  • 久保 佳那 ライター・ブックライター

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国際結婚から20年、30年、40年――。かつて「国境を超えた恋」をした夫婦は、いま何を思うのか。言語や文化の壁をどう乗り越えたのか。別れがよぎった日はなかったか。本連載では国際結婚20年以上の夫婦に、出会いから現在までのリアルを聞く。第3回は日泰(タイ)カップル、スライ・ジャトロンカモンさん、スライ・富士子さん。前編は、夫婦で継ぐはずだった家業を巡るトラブルや結婚生活の30年を聞く。

東京・練馬。配置薬業「三山薬品」から歩いてすぐの場所に、「タイレストラン マライ」というタイ料理店がある。運営にあたるのは、三山薬品社長・スライ富士子さんの夫、タイ人のスライ・ジャトロンカモンさんだ。

タイでは生まれた子にニックネームをつける文化があり、家族からは「ジャック」と呼ばれている。ここからは、ジャックさんとお呼びしたい。

ジャックさんは、富士子さんと共に三山薬品を継ぐはずだった。ところが、勤めていた名古屋のトヨタ自動車(以下、トヨタ)を辞め、入社することを決めて社員に紹介されたその日、富士子さんの父が倒れて帰らぬ人となった。

跡を継いだ義母は、ジャックさんが会社にいることを認めなかった。

トヨタに戻る道はあった。だがジャックさんは、三山薬品の近くにタイ料理店を開く。理由は「年を取ったお義母さんを、近くで見ていたほうがいい」。自分を会社から追い出した相手のために、である。

なぜそこまでできるのか。二人の30余年をたどると、その答えが見えてくる。

一家でタイに移住、「男女平等は日本より先」だった

スライ夫妻は結婚して長男が生まれた後に、タイで暮らしていた時期がある。ジャックさんが、「タイに戻りたい」と相談したことがきっかけだった。

【写真を見る】跡継ぎとして入社した日に義父が急死「義母に追われた」タイ人の夫、社長は妻に…それでも義母を案じて近くに店を開いた訳(16枚)
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