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ライフ #あの大恋愛の末に…国際結婚ベテラン夫婦の今

初対面なのに「待っててくれる?」投資銀行マンと美術学生、共通点0の日仏夫婦が「弓具店の父」に祝福されて国際結婚するまで

12分で読める
ジェローム・フィンクさん、珠緒さん
二人の縁は、試験会場でジェロームさんが珠緒さんに声をかけたことから始まった(写真:筆者撮影)
  • 久保 佳那 ライター・ブックライター

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かつて「国境を超えた恋」をした夫婦は、いま何を思うのか。本連載では国際結婚20年以上の夫婦に、出会いから現在までのリアルを聞く。第2回後編は前編に続き、日仏カップル、ジェローム・フィンクさん、珠緒さんが結ばれるまでの道のりを聞く。試験会場での偶然、共通点ゼロ、遠距離、伝統工芸に携わる父……数々の障壁を、二人はどう乗り越えたのか。

TOEFL会場での一言からはじまった

「日本人なの? 聞きたいことがあるから、テストが終わったら待っててくれる?」

23年前の2003年4月、イギリス・ロンドン。英語の試験であるTOEFLの試験会場。珠緒さんが試験前の手続きでパスポートを出したところ、ふいに後ろから声をかけられた。

振り返ると、そこにはスーツ姿でスポーツバッグを持った男性が立っていた。その人がジェロームさんだった。珠緒さんは訝しく思いながらも、試験後に落ち合うと、ジェロームさんは珠緒さんにこう話した。

「日本語を勉強したいんだけど、どこで勉強すればいいか知りたい。でも、今日はあまり時間がないから連絡先を教えてほしい」

珠緒さんは少し警戒していたので、電話番号ではなくフリーメールのアドレスを伝えた。ジェロームさんに対しては、「ちょっと変わったフランス人の男性だな」と思った。

二人は共に23歳。年齢こそ同じだったが、ジェロームさんは都市で暮らす投資銀行のビジネスパーソン、珠緒さんは郊外に住み、大学院で美術史を学ぶ留学生だった。仕事も住んでいるエリアの共通点もなく、テスト会場でジェロームさんが声をかけなければ、二人の人生が交わることはなかっただろう。

ジェロームさんに珠緒さんになぜ声をかけたのか聞くと、にこっと微笑みながら「彼女がかわいかったから」と実にシンプルな答えを返してくれた。

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