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ビジネス #消滅寸前ビジネス

100均にもあるのに「1箱500円」…稼ぎ頭を売って《売上25億→5億、市場100分の1》の「マッチ」を残した老舗5代目の"賭け"

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日東社 ブルーラベルマッチ
1年の歳月をかけ、初めて自社オリジナルブランドとして開発した「ブルーラベルマッチ」(写真:日東社)

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「日本からブックマッチ製造の灯が消えることになります……」

2022年5月23日、X(旧Twitter)で一つの投稿に1万件以上の「いいね」が寄せられた。
投稿主は、兵庫県姫路市の老舗マッチメーカー日東社の公式アカウント。同社は同年7月、国内最後の製造機を止め、49年続いたブックマッチの歴史に幕を下ろした。

だが、同社が向き合っていたのは、それだけではなかった。売り上げの8割を占める事業を手放し、市場がピーク時の100分の1に縮んだ「マッチ」だけを残す――。会社の命運を左右する決断が、同じ時期に進んでいた。

「国内に残る最後の1台」が止まった日

なぜ、これほど「いいね」が集まったのか。かつてブックマッチを日常的に使っていた世代にとって、心にぽっかりと穴が空くような知らせだったからだ。

若い世代にとってはなじみが薄いものかもしれない。だがブックマッチは昭和の時代、喫茶店やバー、スナックのカウンターに当たり前のように置かれ、誰もが自由に持ち帰れるものだった。店の名や電話番号が印字され、「小さな広告メディア」として愛され、一つの文化として育っていた。

ブックマッチ。二つ折りの紙の表紙を開き、ちぎって使う(写真:日東社)

ブックマッチの製造量は、ピーク時の1982年には年間1万1423マッチトン(1マッチトン=30万〜40万本相当)を誇った。しかし、100円ライターや、新たな広告ツールとして登場したポケットティッシュの登場で立場を追われ、さらには、2020年の健康増進法の改正に伴う喫煙人口の減少、飲食店の禁煙化という時代の流れがマッチそのものを使うシーンをなくしていった。

【写真を見る】100均にもあるのに「1箱500円」…稼ぎ頭を売って《売上25億→5億、市場100分の1》の「マッチ」を残した老舗5代目の"賭け"(65枚)
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