全員が同じ時間に同じ職場にいることを前提としたアナログな手法では、そもそも情報が行き届かない組合員(特に若手層)が大量に発生してしまいます。
職場に届けられた回覧板は、誰にも読まれないまま埃をかぶり、掲示板のポスターは、そもそも出社しない従業員の目には触れません。「紙なら安心」どころか、実際には誰が読んだかを確認するすべもなく、情報の伝達という意味では、極めて効率が悪く、効果も測定できないのが現実です。
さらに深刻なのは、こうしたアナログな手法が、組合活動への参加のハードルを不必要に引き上げてしまっていることです。
役員選挙やストライキ権の確立といった重要な意思決定の場面で、「指定された日時に、特定の場所に足を運び、紙に記入して投票する」という物理的な手間を要求されれば、育児や介護で時間的制約のある組合員や、出張中の組合員は、参加したくても参加できません。
旧来のアナログな慣習が、組合員を活動から遠ざけ、組織の活力を削いでいる。この事実に、私たちは真正面から向き合う必要があります。
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AI時代に向けたデジタルシフトのメリット
労働組合におけるデジタルシフトは、「単に紙をなくして業務をIT化する」といった表面的な効率化だけを目的とするものではありません。その本質は、「デジタル技術を活用して、組合員が時間や場所に縛られずに組合活動へ参加し、意見を反映できる基盤をつくること」にあります。
デジタルツールを導入することで、具体的にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。
第1に、労働組合事務所が「手のひら」にやってきます。労働組合向けアプリを導入すれば、そこが「24時間365日アクセス可能なバーチャル労働組合事務所」となります。
組合員は、深夜でも休日でも、思い立ったときに労働組合の情報にアクセスし、意見を投稿することができます。執行部からの重要なお知らせもプッシュ通知で確実に届けることができ、そこからワンタップで詳細な情報やeラーニングコンテンツにアクセスできる。この利便性は、アナログでは決して実現できません。


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